確かに、少し前までは不動産営業の多くが男性で、女性はかなり少ない傾向にありました。
しかし近年では、少しづつ女性の割合も増えてきており、不動産営業で男性以上に活躍している女性も多く見受けられます。
今回は、不動産営業職は女性に向いているのか、たまに耳にする「女性が不動産営業で働くのは危険」とはどういうことなのかについて解説いたします。
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不動産営業職は女性に向いているのか
男性のイメージが強い不動産営業職ですが、女性には向いているのでしょうか?結論からいうと、不動産営業が女性にも向いています。後述するように女性の良さを発揮できることも多くございます。
しかし、男女関係なく性格上「向いている性格」と「向いていない性格」に分けられます。
せっかく不動産営業に転職したのに、思っていたイメージと異なりまたすぐに転職を、、、ということにならないように、簡単ではありますが、女性目線で不動産営業に向いている性格と向いていない性格をご紹介いたします。
不動産営業に向いている性格
まずはじめに、不動産営業に向いている性格をご紹介いたします。①聞き上手な方
不動産営業は人と接する仕事ですので、人と話すことが好きな方は向いています。
その中でも、聞き上手な方はとても向いているでしょう。
不動産はとても高額な商材であるため、お客様の購入までのハードルが高く、お客様によりマッチした不動産をご提案するためにはお客様の要望を聞き出すことが大切だからです。
不動産は人生で何回も購入する商品ではありませんので、お客様も自分がどのような条件を希望しているのかを明確に持てていないことが多いです。
そんな中で、営業担当が要望を聞き出せずにただご紹介だけを繰り返してしまうと、不動産会社はコンビニの数よりも多いため別の不動産会社に行ってしまいます。
そのため、聞き上手でお客様の希望をスムーズに聞き出せる方は向いているでしょう。
②タフな方
不動産営業は春夏秋冬問わず外を出歩くことも多く、かつ求人によっては1日100件以上の架電をすることもございます。
また、お客様からクレームを言われたり、成果が挙がっていないと焦る気持ちも出てきて精神的にきつい時もあるため、体力、精神ともにタフさが求められるお仕事です。
そのため、フットワークが軽く、体力的にも精神的にもタフな方は不動産営業に向いているでしょう。
不動産営業に向いていない性格
次に、不動産営業に向いていない性格をご紹介いたします。①オンオフが切り替えられない方
不動産営業では、前述した通りお客様からクレームをもらうことも有りますし、成約が何ヶ月も0件が続くと精神的にきついこともございます。
仕事とプライベートのオンオフが切り替えられない場合は、仕事がうまくいっている時はいいですが、うまくいっていないときは業務時間外でも考え込んでしまう時間が増え、精神的にきつい状態になってしまうため、向いていないかもしれません。
今月成約が0件だったという事実はしっかりと受け止めながらも、「来月頑張ろう!」と切り替えられるようにしましょう。
②プッシュをするのが苦手な方
日常生活でも、遊びに誘いたいけど自分からは誘えなかったり、現在のお仕事でプッシュをするのが苦手な方は不動産営業で少し苦労するかもしれません。
お客様が積極的に連絡くれるということはあまりなく、基本的には自身からお客様に「物件いかがでしたか?」「別の方が内覧をしているのでいつまでに判断しないと売り切れてしまうかもしれません」などのご連絡をしていきます。
また、高額な商材ですのでお客様が悩む時間も長く、営業担当がお客様の背中を押してあげることも重要です。
実際にお客様にとって良い物件なのであれば、プッシュをすることはお客様のためでもあります。
ただ、それを「悪いこと」と思ってしまい、プッシュができない方は不動産営業を行う際に苦労する可能性があるでしょう。
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不動産営業で活かせる女性の強みとは
それでは次に、不動産営業で活かせる女性ならではの強みについてご紹介いたします。お客様に警戒されにくい
不動産営業と対面するお客様にとって「ゴリゴリに営業されて買わないといけなくなるのではないか」という不安があります。体育会系で体の大きな男性は、商談の最終段階で顧客と契約を締結する「クロージング」などで力を発揮できる反面、圧力が強いため警戒心を持たれやすいというデメリットもあります。
その点、女性は男性と比較したさいに圧力が強くないため警戒心を持たれにくく、お客様も本音を話しやすくなるでしょう。
また、本音を話してもらえると信頼関係も築け、かつより良い提案ができるので成約にもつながりやすくなります。
そこが女性であることのメリットとしては大きいです。
女性のお客様の気持ちが分かる
女性のお客様の気持ちが分かるという点も女性ならではの強みと言えるでしょう。例えば賃貸営業の場合は、女性で1人暮らしの賃貸物件を探している方は多くいらっしゃいます。
女性は男性に比べ、「暗い道は避けたい」「スーパーからの道が遠いと買い物が大変」など、住む立地や道を気にされる方が多いです。
そんな時に女性が営業担当だと女性ならではの悩みや気持ちを理解できるので、お客様は安心します。
実需用不動産の営業でも、女性ならではの生活動線を踏まえたうえでの提案は女性に刺さることが多いです。
契約者は男性でも実需用だと家族で住まわれる方が多いため、奥様の意見を尊重されることも多く、女性に刺さる提案というのは購入の後押しになります。
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不動産営業は女性にとって危険?その理由とは
不動産営業で女性の強みを発揮できる一方で、不動産営業はやめとけ、危険だ、と言われることもあります。なぜ危険だと言われるのでしょうか?ここでは、その理由を3つご紹介いたします。
「危険」というと大げさに聞こえてしまいますが、女性が不動産営業として働くにあたって注意しておくべきポイントと考えて頂ければ幸いです。
帰りの時間が遅い
1つ目は、帰りの時間が遅いという点です。不動産営業なので、お客様が仕事終わりに店舗に来ると考えると、夜遅くまで仕事をするケースが多くなってきます。
夜仕事が終わるのが遅いと、帰りは閉まっているお店も多く道が暗くなっていますので、夜道が危ないという点では危険といえるでしょう。
そのため、不動産営業をする場合は職場の近くや人通りの多いところなど夜遅い帰宅でも安心安全な場所に住むことをおすすめいたします。
肉体的・精神的な負担が大きい
2つ目は肉体的・精神的な負担が大きいという点です。不動産営業の業務は、1日中外を出歩くこともありますし、100名のお客様と商談をして契約が決まるのは1件から2件ほどなので、決して楽にこなせる仕事ではありません。
体力や忍耐力が必要になってくることは理解しておきましょう。
現在は完全反響営業の求人やチームで目標を持つ求人、女性ならではの休暇制度がある求人など、女性にとって働きやすい職場が増えてきておりますので、会社調べや転職エージェントと相談しながら転職活動を行うことがおすすめです。
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男性と1対1での物件案内
3つ目は、男性と1対1で接客を行い、物件の案内を行うことがある点です。不動産営業として働いていると、男性1名で来店されることも当たり前ですが珍しくありません。
賃貸営業の場合は電車、もしくは車で物件まで移動し、1日つきっきりでご案内することも有ります。
営業スタッフとお客様という間柄であったとしても、男性客が女性の営業担当に対し迷惑な行為や言動をしてくる可能性はゼロではありません。
男性のお客様が1人の場合は、男性の営業が担当すると決まっている会社も多いので、不安な方は、事前に転職エージェントや面接官に質問をしておきましょう。
そうすることで、安心して営業活動に励むことができます。
不動産営業に転職する女性が気になる4つのポイント
女性目線で求人を探す際に、不動産営業に転職する女性が気になるポイントを4つ紹介いたします。産休・育休は取れるのか
まず1つ目は、産休・育休は取れるのかという点です。会社を選ぶ際に「福利厚生がしっかりしているかどうか」は皆さん気になると思います。
その中でも、将来出産をご検討されている方は、産休・育休はしっかり取れる会社を選びたいという方が多いのではないでしょうか。
結論から言うと、育休・産休がしっかり取れるかどうかは会社によって異なります。
しかし、少なくとも妊娠や出産をきっかけに退職を迫られる会社はほとんどないと思っていただいて問題ないです。
育休・産休の実績などを事前に確認しておくことをおすすめします。
◎復帰は可能なのか
また、育休・産休がしっかり取れた後、復帰は可能なのかも気になりますよね。基本的に、復帰して仕事を全然任せてもらえなかったり、職場での人間関係が悪くなるといったことはありません。
むしろ、仕事と育児を両立しやすい会社は多くありますし、実際に不動産営業をされている主婦さんもいます。
子供が生まれたら会社からお祝い金を貰えるといったような制度を導入している会社もありますので安心して産休・育休に入れます。
休日はちゃんとあるのか
2つ目は、休みがちゃんと取れるのかという点です。あまりに残業や休日出勤が多すぎると、体力的にも精神的にもきつくなってきてしまいますよね。
一般的には、不動産営業は火曜と水曜が休みの会社が多いです。
働き方改革などから残業時間に制限を設けていたり、休日出勤した場合は振替休日が取れるような制度が整い始めておりますので、休みは基本的に週2回は取れる企業が多いです。
また、土日休みの求人もございますので、不動産営業に挑戦したいけど土日休みの求人がなさそうだからと諦めていらっしゃる方がいれば諦めなくて大丈夫です。
法人向けのオフィス仲介営業などは基本的に土日休みとなっています。
◎年間休日はどれくらいあるのか
不動産業界の年間休日はどれくらいあるのでしょうか。厚生労働省が実施した「平成30年の就労条件総合調査」によると、不動産業界の1企業平均年間休日総数は109.6日でした。
他の業界に比べて休みが少ないと思われがちな不動産業界ですが、建設業は104日、宿泊業・飲食サービス業は97.1日、卸売業・小売業は105.7日など、他業界と比較して多いことが分かります。
参照:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況 (3) 年間休日総数 」
お盆や年末年始などの長期休暇は、お客様が規制や旅行などお出かけをすることが多いため、会社自体がしっかりと休みを取る傾向にあります。
不動産業界で年間休日120日以上の企業も増えてきておりますので、是非ご覧ください。
不動産営業で年間休日120日以上の求人情報
給与に関して
3つ目は、給与はどうなのかという点です。不動産会社や職種によって給与体系は変わってきます。
売買仲介の営業職は、歩合が高いので、固定給は比較的少なくしてある会社が多いです。
そのため、歩合がなければ生活が不安定になる可能性があります。
性別に関係なく成果主義の会社が多いので、結果を出して稼ぎたいという女性にはおすすめです。
賃貸仲介の営業職は、売買仲介とは逆に歩合が少ないので固定給で安定していることが多いです。
どれくらい稼ぎたいかで職種を決めてもいいでしょう。
また、まずは賃貸仲介の営業からスタートし、経験を積んでから売買仲介の営業にキャリアチェンジする人も多いです。
自分の考え方やキャリアプランに合った環境で働けるように、業種・職種を選択しましょう。
女性でも役職に就けるのか
4つ目は、男性社会の傾向が強くないか、女性でも役職に就けるのかという点です。将来的に役職に就きたいと考えていても、男性社会の傾向が強いと女性は中々役職に就けないこともありますので、年収を上げたい、役職に就きたいなどの考えがある方にはとても重要です。
確かに女性は出産や子育てがあり、割合でいうと役職に就いている人は男性に比べると少ないかもしれません。
しかし、今は時代も変わり不動産営業は女性も活躍できるようになってきています。
元々男性が多い業界であることから管理職に就いている女性が少なく、女性向けの制度も整っていなかったため多少働きにくさはあったかもしれません。
今では、社会全体的にも不動産業界の中でも管理職に就く女性が増えてきており、従来より女性が男性と同じように働き、活躍できる環境が整っているでしょう。
不動産営業職で働く男女で年収に差はあるのか
年収に男女で差があるのかも気になるところではないでしょうか?それでは、不動産営業の男女の年齢別年収を、年代別平均年収と比較して見ていきましょう。
参照:平均年収.JP運営事務局「不動産営業は年収を解説!」
参照:転職サービスdoda「平均年収ランキング(年代別・年齢別の年収情報) 【最新版】」
不動産営業の男女別平均年収は、女性は男性と比較して、34歳までは100万円以上低いですが、35歳以上は差が100万円以内と縮まっていることが見て取れます。
女性の年収が年齢に伴い増えるというよりは、役職に就いた場合に年収が男性と大差なくもらえるようになるのではないかと考えます。
また、年代別の男女別平均年収は、年齢が高くなるにつれて男女の年収の差が大きくなっております。
業界全体で見ると、男性の方が管理職が多いことが予想できます。
したがって、不動産営業の場合は管理職に就く女性も増えてきて、他の業界に比べ稼ぎやすいということが考えられます。
不動産営業は女性だからこそ活躍できる
この記事をご覧になった女性の方で、不動産営業に挑戦してみたい方、自分は向いてないから辞めようと思った方、様々なご感想があるかと思います。最初にも述べましたが、不動産営業は女性でも結果を残し、しっかり稼げる職種です。
なぜならば、女性は不動産営業をやる上で、男性よりも有利な点は多く女性だからこそ活躍できるフィールドであると考えているからです。
もちろん他の職種に比べ大変な面も多いですが、挑戦してみる価値は十分あります。
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