「不動産営業がきつくて辞めたい。」そんな声を聞くことはもちろんあります。

しかし、不動産営業のみがきついのでしょうか?

今回は、不動産営業として働いている方や、他の業界から不動産業界に転職した方、そして自身の体験談を交えて、
・不動産営業がきついといわれる理由
・不動産営業は他業界の営業と比較してきついのか
・どんな方には不動産営業がきついと感じるのか
・どんな方には不動産営業が楽しいと感じるのか をご紹介します。

不動産営業がきついから他の業界に転職しようとしている方は、もしかしたら勿体ない転職になってしまうかもしれませんので是非ご覧下さい。



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不動産営業がきついといわれる理由




そもそもどんな時に不動産営業はきついと思うのでしょうか。実際に現在不動産営業として働く20代の不動産営業に聞いてみました。
 

完全成果主義の文化

良くも悪くも不動産業界は完全成果主義の企業の方が多いです。

20代でリーダーや課長クラスになることもできますし、40代で役職なしということもあります。

お給料も、成果に合わせて決定されることが多いため、成果を挙げればお給料や評価は上がりますし、成果が挙がらなければその逆にもなります。

周りは年齢とともに役職がついて年収も上がっているのに自分はなにも変わらない 自分より後輩の方が売上を上げている など、自分が余り上手く行っていないときに、周りと自分を比較するときついと感じるでしょう。

 

休みがしっかりと取れない

対法人の場合、お客様の休みも固定されていることが多いため休みをしっかりと取れますが、対個人の営業の場合、自分が休みの日に連絡がくることもしばしば。

商談が入っていて、半日がっつり仕事となれば振替休日を取るのに電話で30分お客様と会話となると振替休日を取るというのも難しい話。

企業によっては、休みをバラバラにして担当者がお休みの場合は同じチームの人が対応したり、そもそも会社携帯は会社に置いておくようにして休みの日は会社携帯を持ち歩かないような制度を入れたりなどして休みの日に対応しなくていいようにしていますが、まだまだ休みの日にくる電話対応は隠れた仕事になっています。

オンオフをしっかりと分けたい方や、やらなくてもいいと分かっていても気になってしまうという方はモヤモヤしてしまうでしょう。


 

売上を上げ続けることが難しい

如何に凄い営業担当でも、常に売上を上げ続けることは至難の業です。なぜならいつも通りに営業活動を行っていても突然スランプに陥るからです。

不動産営業は「不動産を買いたい」という1つ同じ目的はあるものの、どういった不動産が欲しいのかは十人十色です。

またその時の市況によっても左右されるため、「最近なんか分かってきたかも」と思っていても突然売れなくなってきます。

半期連続で売り続けていた営業担当が、急に売れなくなったということも。

売り続けていたからこそ急に売ることができなくなったときにはきつさを感じるでしょう。

お客様のニーズをしっかりと把握し、かつ現在の市況の変化や自分の手持ちの商材(不動産)を如何に的確にご提案できるかが大切になってきます。

その他にも不動産営業がきついと思う理由を聞いてきましたので、より詳しく見たいという方はこちらの記事をご覧下さい
不動産営業はきついって本当?現役不動産営業が解説!



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不動産営業は他業界の営業と比較してきついのか

不動産営業がきついといわれる理由の次は、他業界の営業と比較した際にきついのか解説いたします。

色々な人の話を聞きますが、結論、不動産業界の営業も他業界の営業も同じように大変です!

話を聞いて思ったことは、きついのはどの業界でも仕事でもありえることで、そのきつさが自分に合っているか合っていないかが重要なのと、自分が会社に求めているものが満たされるのかどうかが大切だと思いました。

 

比較①賃貸保証会社の家賃督促営業

まず最初に比較したい営業職は家賃の督促営業です。

不動産会社から受注を受け、家賃未払いのお客様に電話をし、家賃の支払いを促す業務です。

目標はリストの中のお客様に家賃の支払いをしてもらうこととなっており、1日に150件~200件の架電業務と、場合によってはお宅訪問を行います。

この営業職のきついポイントは、まずは架電数。1日に150件~200件の架電と、この数とは別に受電もあります。そのため、ほぼ一日中電話対応が続きます。

また、家賃未払いの方に架電するため、もちろん振込を忘れていたという方もいらっしゃいますが、年金生活しているおじいさんや、自身の月収では払えない家に住んでいる方もいます。

「支払いを忘れていたわ。」で終わる方は少数派で、怒りの感情をぶつけてくる方が多いようです。

家賃の支払いをしてもらうのが目標ですが、電話口で支払ってもらうわけではないため自分が架電した人のどの方が支払ってくれたのかは分かりません。

不動産営業と違い自分の成果が目に見えにくい部分もきつい点としてあげられるでしょう。

ただし、残業はほぼ0時間、もし発生した場合は1分単位でお給料がもらえます。ボーナスは多い時には100万円もらえることも。

その他有休を推奨しているため年間休日は130日ほどあり、電話もPCも社外持ち出し禁止のため休みの日は本当に休みです。

ワークライフバランスを整えたい、オンオフをハッキリさせたいという方には向いているかもしれません。

 

比較②ジュエリーの店頭販売

次に比較したいのはデパートにあるジュエリーショップ。

あの空間には多い場所で10ブランド以上もの競合が並んでいるのではないでしょうか。

ジュエリー販売のきついポイントは、とにかく数を売らなければいけない点です。

ネックレスやイヤリングから指輪まで様々ありますが、平均単価は40,000円前後です。 月の個人の売上目標は400万円(※経験年数や店舗によっても異なる)となっており、月に100点、22日出勤だった場合は1日あたり約4点から5点販売しなければいけません。

それ以外にも、最初にお伝えした通り同じデパート内に沢山のジュエリーショップが並んでいるため、「競合から自社の商品を選んでもらう」というテクニックが必要ですが、販売できる商品は自社の保有している商品に限られているため、お客様の好みに合わなければご用意できない点もきついポイントでしょう。

そこは少し不動産業界の建売販売に似ているかもしれませんね。

 

比較③(大手メディアへの)広告掲載営業

最後に比較する営業は広告の掲載営業です。

この営業のきついポイントは、既にマーケットでの認知度が高いため、掲載したい人は既に掲載しており、現時点で掲載していないということはそのメディアを嫌っているなど何かしらの理由がある企業に出向くということです。

そしてほとんどがアポイントを取れないため、飛び込み営業でお店を周ります。 飛び込み営業では、反応はあるけれども怒鳴ってきたりものを投げてくる店舗があったり、そもそも自分の存在を居ないものとして捉える店舗があったりと様々です。

毎日何十件も周るものの、1回で契約にいくことはほぼないので同じお店に何回も出向かなければいけません。

これだけでも大変なものの、新規開拓を行いながら既存の店舗の契約を維持しなければいけないため、既存の店舗のことも考えなければいけません。

既存の店舗を周るのは関係構築ができていればいいのですが、引き継いだ店舗やあまり効果が出ていない店舗に出向くと契約が終了する可能性が上がるため気乗りしません。

どういう提案をして継続してもらうかを考えながら営業活動を行うのは精神的にも体力的にもきつい部分があるでしょう。

このように、不動産業界以外の営業職にもしっかりときつい点はあるのです。


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どんな方には不動産営業がきついと感じるのか

ではどんな人が不動産営業をきついと感じるのでしょうか?

 

稼げる=喜びではない人

不動産業界は、頑張りをインセンティブとして反映する会社が多いです。そのため、不動産営業はもちろん、異業種から不動産営業に転職される方も稼ぎたいという方が多いです。

頑張ったという評価がお給料に反映されるので、稼げるのが喜びと感じる方は達成感ややりがいを感じるでしょう。

逆に、誰かに感謝されたりチームで支え合うことにやりがいを感じる場合、不動産営業は個人プレーのことが多く、さらに1ヶ月の販売件数は単価が高いこともあり月2件~4件となるため少し物足りなく感じるかもしれません。


 

自分から質問ができない人

不動産営業に転職した場合、立ち上がりは基本的にOJTです。

約半年の間先輩についていきながら学び、その後はアポを取り、商談の時に先輩にお願いしてついて来てもらったりします。

先輩から連絡してくれることもありますが、基本的に不動産営業は個人プレーなことが多く、先輩方も目標を追っているので細かく面倒を見てくれるわけではありません(もちろん面倒を見てくれる企業もあります)。

そのため、質問などがあれば自分でなるべく調べ、分からないときは先輩に自分から聞くようにしなければ前に進みません。

先輩が気にかけてくれるのを待っているといっこうに成長ができませんので、自分から質問ができない人はきつい環境だと思います。


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どんな方には不動産営業が楽しいと感じるのか




結論、不動産営業以外もきついという点では同じです。

ただ、不動産営業が違う点でいうと、販売商材の単価が他の業界と比較した際に高いということです。

人生で一番大きな買い物とも言われます。

そのため、商材の知識はもちろん、お客様へのヒアリング能力や提案能力、信頼関係構築能力など様々な部分において知識や経験を身につけなければいけません。

そんな中で、自身が成長していると感じる時には大きな喜びを感じることができます。

成長を感じるケースですと、例えばお客様からの質問に全て問題なくお客様が納得する回答をお伝え出来たとき。 お客様にヒアリングしていき、その条件にマッチした物件をすぐにご提案出来たときなどがあげられるでしょう。

また、契約が決まったときは、一番楽しいと感じるのではないでしょうか?

不動産は単価が高い分1ヶ月に何十件も販売できるわけではありません。

ただ、アポを取って商談に備えて準備して、商談して提案して内覧に行ってと長い時間かけたあとに獲得できた契約は、砂漠の中で1日歩いたあとに飲む水のような幸せさを感じることができるでしょう。

この喜びが営業がきつくても頑張れるモチベーションの一つになっている方もいらっしゃると思います。

是非この喜びを感じながら不動産営業で働きたいという方はご応募くださいませ!


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