今回は、「書類選考は通過したけど、次の面接に向けてなにを用意すればいいの?」と悩んでいる方向けに、事前に用意が可能な面接の心得をまとめましたのでご紹介致します。
1.面接時の心構え
面接は一方通行の会話ではなく、あなたと面接官の双方向の会話だと理解しましょう。面接での質問には一つ一つ必ず意味があり、「相手がなぜその質問をするのか」を考えて回答することが重要です。
1-1. まずは質問を “聞く”
面接官にマイナスな印象を与える応募者の特徴の一つに「人の話を聞かない」という点が挙げられます。
「質問が終わる前に食い気味で答えてくる」
「質問した内容とまるで違う答えが返ってくる」
といったケースが意外と多いのです。相手の話は最後まで聞き、質問の内容に沿って答えることを、基本としてしっかり押さえましょう。
1-2. 自分の言葉で語る = プロセスを明瞭に
「御社の●●という理念に引かれ志望しました」こちらはよくある志望動機の一つですが、面接官の心を動かすことはできません。面接官の心を動かすには、
・なぜ
・どんな経験から
・志望企業の理念に引かれるようになったのか
そのプロセスを具体的に語ることが大切です。このプロセスを語ることで、初めてあなたの言葉として面接官に伝わり、共感を得ることができます。過去の経験や今後のビジョン、事例の引用も自分の言葉で語ることができるようにしておきましょう。
1-3. かっこよく話す、ミスは許されない、という気持ちを切り捨てる
企業が面接をする理由には、書類では判断できない人間性や本音を知りたいという意図があります。そのため、極度に緊張したり、演技をしてしまうと、知りたいことが見えてきません。緊張してしまうのは仕方のないことですが、面接の意図を理解して、なるべくありのままのご自身でいられるように心がけてください。
2.面接時によく聞かれる6つの想定質問 ~転職編~
企業によって面接の質問は様々です。「友達からあなたはどう思われていると思いますか。」という質問もあれば、「あなたが思う親友とは何ですか。」という質問もあり、「友達」という一つのテーマをとっても企業によって質問はバラバラです(筆者体験談より)。ですが今回は、一定数の企業が面接で質問する「よく聞かれる質問」について6つご紹介致します。
2-1.自己紹介
採用担当者は、自己紹介時の表情や語調から、自社の社員と業務を行えるかという点もチェックしています。最初に氏名を名乗り、応募企業で生かせるあなた自身の職務経験を簡潔に語ることがポイントです。回答は要点を押さえて、30秒から1分程度にまとめましょう。
2-2.志望動機
この質問からは、あなたの職務上の強み、キャリアプラン、自社への理解度、そして自社への思いをチェックしています。前職の職務経験を生かして、その企業だからこそ貢献したいという志望動機を考えましょう。応募企業の特徴を把握していなければ、明確な志望理由を話すことはできません。
「私の前職における○○といった経験を生かして、△△である御社で、□□として貢献していきたいと考え志望しました」といった流れの回答を心掛けてください。
2-3.職務経歴
採用担当者は、応募者がこれまでどんな業務に携わってきて、どのように自社でスキルを生かせるのかを見極めています。多岐にわたる業務に携わりたくさんのスキルを身に付けてきた場合は、それらを簡潔に述べ、その中でも自分の強みとなるような経験を具体的な数字などを交えて伝えましょう。
その際、応募企業で生かせるスキルでなければアピールとしては弱いので、自分のスキルと企業で求められる人材としての共通部分を事前に見つけておくことが大切です。
2-4.前職の退職理由
退職理由から自社における組織適応力、ストレス耐性、キャリアプランをチェックしています。例えば「人間関係がうまくいかず辞めた」という回答から、自社でも同様の問題が起きる可能性を懸念します。ネガティブな理由で辞めた場合でも、そのことをきっかけに現在はポジティブに将来を考え転職活動を行っているといった回答をしましょう。
採用担当者は、「××が嫌だから辞めた」という退職理由ではなく、「○○を実現したいから辞めた」という退職理由を評価します。業績不振や倒産等の不本意な退職であっても、だからこそ働くことを真剣に考えて、今の応募企業と巡り合えたといったポジティブな回答を考えましょう。
2-5.長所と短所
あなたの長所と共に、短所が業務に支障を与えることがないかを把握するためにこの質問をします。「長所は粘り強く最後まであきらめないことです。前職では〜」と前職における具体的な事例を添えることで、長所が強みとして面接官の記憶に残りやすくなります。
短所は、あなた自身がマネジメントできずに業務に支障を与えるような内容は控えましょう。例えば「短所は短気です」という回答では、人間関係がうまくいかない応募者だととられてしまいます。「物事に集中して時間を忘れてしまうことがありますが、社会人ですので時間管理を意識して行動しています」というように、短所を改善しようとしている点まで伝えることが大切です。
2-6.逆質問
最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがありますが、ここではあなたがその企業や業務内容に対して志望の意欲があるかどうかを判断する質問です。
必ず2つから3つほどは質問するようにしましょう。その際の質問も、福利厚生や休日についてなど、調べたら出てくるような質問は避け、実際の業務の内容や御社で活躍されている社員がどのように働いているか、などポジティブな印象を持ってもらえる質問をすることをお勧めします。
3.面接時の身だしなみについて
面接時は、「清潔感」を意識した服装を心がけてください。身だしなみがきちんとしていないとだらしがない人、仕事ができない人と捉えられてしまいます。
3-1.面接時の身だしなみについて~男性編~
■服装について
・スーツやワイシャツに、シワ・汚れ・ほつれはないか
※第一ボタンは閉められているか等、厳しく見ている企業様が多いようです。
・派手な光沢や模様が入ったスーツは避ける
※「清潔感があるかどうか」を基準にスーツをお選びください。
・ネクタイは好感の持てる色味かどうか
※派手すぎる柄や色味は避けてください。
・靴はしっかり磨かれているかどうか
・靴底はすり減っていないか
※特に男性は靴をしっかり見られる傾向がございます。
●エチケットについて
・髪に寝癖がついていないかどうか
・ワックスは付けすぎていないか、また、ワックスの塊がついていないか
3-2.面接時の身だしなみ〜女性編〜
●服装について
・スーツ、ブラウスにシワ、汚れ、ほつれはないか
・靴はしっかり磨かれているかどうか
・ヒールの底の金具が出てしまい、歩く時に不愉快な音が出ていないか
・ストッキングは破れていないか
※ストッキングを履く場合は黒ではなく肌に近いお色味をお選びください。
※万が一破れてしまったとき用に予備のストッキングを用意しておきましょう。
●エチケットについて
・爪はしっかり整っているか
※ネイルをされている場合は、一部だけ剥がれていないか、またストーンなどが華美ではないかをご確認ください。
・髪飾り、ゴムは華美なものではないか
※髪飾りはなるべく避け、ゴムもなるべく髪の毛の色に近いものを使用するようにしましょう。
その他、身だしなみだけではなく、匂いにも気を配るようにしましょう。過度な香水は控え、面接前の喫煙についても、衣類にたばこの臭いが付着しますので、控えるようにしましょう。過去にはそれで落とされてしまった方も多くいらっしゃいます。
4.面接当日の注意点
4-1.入室時のポイント
名前を呼ばれたら、はっきりとしたお声で返事をしてください。扉を閉める際、後ろ手で閉めるのはマナー違反です。ドアのほうに振り返ってから、静かに閉めるようにしましょう。入室したら、自分から明るい声のトーンではっきりと挨拶をしましょう。
挨拶例:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。●●と申します。よろしくお願いいたします。
面接官に「どうぞ」と言われてから、席に腰掛けるようにして下さい。その際、カバンは椅子の横に置きましょう。
4-2.話し方のポイント
面接官の質問をよく聞き、話が長くならないよう簡潔に答えることを心がけましょう。その際、結論から伝えたり、話すポイントを明示したりするとよいでしょう。
「結論から申し上げますと、~~です。具体的には・・・」
「3点ございます。1点目は・・・」
話す際は、テンポよくハッキリとした声で、適度に身振りを交えて話すようにしましょう。小さな声で話すよりも、良い印象が持たれます。また、正しい言葉遣いもポイントです。砕けた話し方ではなく、適切な敬語を使うことを心がけましょう。
4-3.表情のポイント
面接中の目線は、面接官へ向けるようにしましょう。うつむいたり、視線をそらしたりすると、自信がないという印象を持たれるかも知れません。面接官が複数の場合は、話している人に目を向けるようにしましょう。堅くなりすぎず、基本的にはリラックスした表情が望ましいです。大笑いしなければ、笑みがこぼれるのもよいでしょう。
4-4.面接作法のポイント
・背もたれから少し背を離してご着席ください。背もたれに持たれてしまうと横柄な印象を持たれてしまいます。
・テーブルの上に手や肘をついてお話をしないように心がけてください。
・お話する際に顔や髪を手で触らないようにご注意ください。
・ご着席されている際、足を組んだり、広げたりしないようにしてください。
意外と見られているポイントです。
4-5.退室時のポイント
面接終了後、「ありがとうございました」と自ら進んで挨拶をしましょう。退室前に、「失礼いたします」の一言を忘れずに。ドアを静かに閉めて退室しましょう。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、面接前に見ておきたい面接時の心得についてご紹介させて頂きました。面接は緊張される方が多く、頭が真っ白で考えていた内容が全く思い出せない…なんて方も少なくありません。本領発揮ができないような事態を避けるために、是非面接前に一度ご自身で面接練習をしてみてくださいね!またリアルエステートWORKSでは、事前にキャリアコンサルタントとの面接対策も可能です。お気軽にお申し付けくださいませ!