独立して不動産会社を立ち上げるには、自分で一から会社を起業する方法とは別に独立支援制度のある不動産会社に転職する方法があります。
この記事では主に不動産における独立支援制度に関して説明していきます。
1.不動産業で独立するためには
独立して不動産会社を開業するには、以下の2つの方法があります。・自身で0から行いで独立する
・独立支援制度のある不動産会社に転職する
1-1.自身で0から行い独立する
不動産会社を開業するには、個人事業主と法人設立の2通りありますが方法は他の業種と変わりません。しかし宅地建物取引士の設置が必要になるなど、不動産独自のルールがあるので注意が必要です。
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1-2. 独立支援制度のある不動産会社に転職
もう一つの方法が、独立支援制度のある不動産会社に転職することです。不動産会社が設定した期間勤めたあと、主にフランチャイズ制度を利用し不動産会社の屋号を使って独立できます。
開業するためのノウハウなどは全て、勤めている時に習得することができさらに集客もしやすくなります。
独立の前にステップアップ転職を検討する
2.不動産業界で独立するメリット・デメリット
独立支援制度のある不動産に転職する前に、不動産で独立するメリットやデメリット、また流れなどを理解しておく必要があります。ここではそれぞれ詳しく説明していきます。
2-1.不動産業界で独立するメリット
不動産で独立するメリットは主に以下の2点があげられます。
・報酬が大きい
・お客様と親密な関係を築くことができる
・初期費用が抑えられる
2-1-1.報酬が多い
不動産は単価が高いため、1つの契約を得ると大きな報酬を得ることができます。
不動産会社で営業をしていてもインセンティブは大きいことが多いですが、独立をしていると利益を全て受け取ることができるのでさらに報酬は大きな金額になります。
不動産業界で独立する人の中には、自身の紹介営業でお客様を見つけ、そのお客様に不動産を販売しても自分が受け取れるのは僅か何%。「それなら独立しよう」と考える方も少なくありません。
というのも、会社の中の一社員として働くとなると、バックオフィスメンバーのお給料や会社の維持費のために売り上げを満額もらえることはまずありません。
その代わり会社のブランド力のもと、お客様が安心してお問合せしてくれますが、紹介営業で成り立っている営業からすると会社のブランド力関係なしにお客様を獲得し、販売できれば満額受け取ることができます。不動産業界では売れる営業ほど独立する割合は多くなるでしょう。
2-1-2.お客様と親密な関係を築くことができる
不動産購入は人生最大の買い物といっても過言ではありません。
そんな大きな買い物をするお客様のサポートを、不動産を提案することから、書類の申請まで全て行うことになります。そのためお客様とより親密な関係を築くチャンスがあります。
2-1-3. 初期費用が抑えられる
職種にもよりますが、不動産売買仲介の会社を立ち上げる場合などは初期費用がかなり抑えることができます。
実際に不動産売買仲介として働かれている方はご存知だと思いますが、不動産売買仲介は在庫を抱える必要はなく、お客様を獲得さえできればそのお客様に合う物件をサイトから探して販売することができます。
アパレルで独立するとなると在庫があって、その在庫をお客様が見て初めて商売が成り立ちますが、不動産の場合はイメージとして業界としての共有在庫があるため、お客様にその共有在庫から紹介することができるため初期費用が抑えられるのです。
2-2.デメリット
不動産で独立するデメリットは主に以下の2点があげられます。・競合が多い
・運営に失敗したときのリスクが大きい
2-2-1.競合が多い
下記グラフを見て頂くと分かる通り、不動産会社は年々増加しております。
※出典:公益財団法人不動産流通推進センター「不動産業統計集」:https://www.retpc.jp/
そのため、コンセプトをハッキリさせ、どこかでオリジナリティを出していかなければ、既に運営されている顧客がついている不動産会社に負けてしまいます。
独立を決めたのであればしっかりと競合調査を行い、
・独立する地域
・どの層をターゲットにするか
・コンセプトはなににするか
など詳細な部分まで決めてから行うことで、独立後すぐに赤字経営…となる確率は下がるでしょう。
2-2-2.運営に失敗したときのリスクが大きい
不動産は1契約の単価が高額であることから簡単に契約をとることができません。
逆に1人で会社を運営している場合、年に2件~3件契約できれば生活に困らない程度の年収をゲットすることができます。
このように1件でかなり左右される業界であるため、あと1件決まれば…という想いで会社を回していると
いつの間にか赤字続きで借金を抱える状態になってしまいます。
ローリスクローリターン、ハイリスクハイリターンという言葉があるように
リスクなくしてリターンなしではありますが、自分自身である程度の借金額などの基準は決めておいた方がいいでしょう。
2-3.開業の流れ
それでは開業の流れですが、大きくわけで3つのステップとなります。・事務所を準備
・法人設立
・宅地建物取引士を雇う
2-3-1.事務所を準備
まず独立にあたり不動産業界では事務所が必要になります。
開業のために融資を受ける場合、事務所が決まっている必要があるので独立が決まったらまず事務所を見つけるようにしましょう。また法人として設立する場合に事務所の住所が必要になります。
2-3-2.個人事業主として登録または法人設立
不動産は個人事業主でも法人登録しても起業できます。
個人事業主の方が手続きは簡単で初期費用がかかりません。しかし法人の方がお客様にとって信頼度は高いです。
個人事業主で起業しておいて、法人化する方法もあります。
2-3-3.宅地建物取引士を雇う
独立するには宅地建物取引士が必ず必要です。また、もし従業員を雇うことになれば人数によっては更に追う一人宅建士が必要になります。人数によって必要な宅地建物取引士が異なるので、注意が必要です。
独立の前にステップアップ転職を検討する
3.不動産業界で独立支援制度を利用するメリット・デメリット
それでは不動産業界で独立支援制度を利用するメリット、デメリットまた不動産会社が独立支援制度を提供する理由を説明していきます。
3-1.独立支援制度の概要
さまざまな業界で取り入れている独立支援制度は、経験を十分積んだ社員を店舗の屋号を使うことを認めることにより独立を支援する制度のことをいいます。またフランチャイズ契約を結ぶことにより、直営店を運営委託することにより開業の支援をするパターンもあります。
不動産の独立支援制度は、フランチャイズ契約を結ぶことが多く見られます。
3-2.不動産業界で独立支援制度を利用するメリット
不動産における独立支援制度のメリットは以下の2点があげられます。・広告宣伝活動においてのメリット
・知識や技術が身についている
3-2-1.広告宣伝活動においてのメリット
不動産フランチャイズに入ることにより、小さな会社では難しい広告宣伝活動ができます。
フランチャイズに入らないで独立した場合、一から実績を作っていく必要があるため独立後数年は営業活動をするのも大変です。しかしフランチャイズに入っている場合、誰もが知っている名前を肩書きに集客ができます。
3-2-2.知識や技術が身についている
独立支援制度のある不動産会社に転職をすることで、運営をしていくためのノウハウを学ぶことができます。そのため独立したばかりの時でも、何をするべきかわかっておりお客様に対して安心感を与えることができます。
不動産関連の知識だけでも勉強するのは大変なのに、独学で運営方法や営業方法などを勉強するのは大変です。しかしこれらの知識を、働きながら蓄えることができるのです。
3-3.不動産業界で独立支援制度を利用するデメリット
不動産会社の独立支援制度にはデメリットもあります。それぞれの不動産会社が独立支援制度の適用条件に、継続年数を条件にしています。そのため独立をするまで時間がかかる場合が多いです。
さらにフランチャイズとして独立する場合、経営方針は不動産会社に従う必要があるため、独立といっても自分で決めた方向で必ずしも運営できるわけではありません。
3-4.なぜ企業は独立支援制度を導入するのか
実は独立支援制度やフランチャイズ制度は不動産会社にとってもメリットがあるのです。というのも、実績のある店舗を引き継いでくれるだけでなく、会社として助成金を受け取ることができるからです。
そのため独立をする人にとっても、不動産会社にとっても独立支援制度はwin-winの関係にあります。そのためスムーズに独立することができるのです。
4.まとめ
独立して不動産会社を立ち上げる方法の一つに、独立支援制度を提供している不動産会社に転職する方法があります。規定の期間勤めることによって、屋号を使って独立できます。また不動産業界はフランチャイズ制度を提供していることが多く、不動産会社のノウハウや運営方法までしっかりと勉強して経験を積んでから独立できるメリットがあります。さらに会社の名前があるため、集客もしやすい特徴があります。
日本で知らない人はいないであろうCMでもお馴染みの株式会社オープンハウスさんも最初はセンチュリー21のフランチャイズに加盟していました。フランチャイズを良く理解することで不動産業界で独立する際に新しいアイディアが出てくることもあるでしょう。
ある程度運営方法は不動産会社に合わせる必要があり、不動産会社で規定の期間勤める必要があるので時間がかかりますが、独立後安定した経営をしやすい独立の方法です。
是非ご自身に合った方法で独立を目指してみて下さい!
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