これから独立して不動産を開業しようか検討しているなら、どんなメリットやデメリットがあるのか、独立して開業する流れを知る必要性があります。開業して収入を得るというのは予想以上に大変なので、事前にどういった経営を行っていくのか考えることが大切です。

それでは、独立して不動産開業を行うメリットやデメリットについてご説明しましょう。


不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する

 

不動産開業を行う時の手順

 

不動産開業を行うのであれば、事前にどういった手順で開業するのか、どんな資格が必要になるのか知っておく必要性があります。
それでは、独立して不動産開業を行う時の手順についてご説明しましょう。
 

●不動産開業を行う際に必要なもの

独立して不動産開業を行う際に必要なのは、宅地建物取引士の資格です。

宅地建物取引士の資格がない場合は、不動産会社を設立することができません。ではなぜ宅地建物取引士の資格が必要なのでしょうか。

不動産を購入する多くのお客様は、不動産の売買や賃貸における契約において、不動産の専門知識を持っていません。そのため不当な取引で損害を被る可能性が少なからずあるでしょう。そういった場合に安心して取引ができる証明として、宅建士の資格が必要になります。

独立するなら、独立する前に宅建士の資格を取得しておきましょう。

 

●事務所を用意する

不動産を開業するなら、絶対に事務所が必要になります。

事務所がなければ事業を始めることができないので、後々の融資を受けるためにも事務所の所在地を明らかにしておきましょう。また、事務所を用意すると共に宅地建物取引業の免許を取得する場合、申請から取得するまで1ヶ月程度かかるため、その間は営業を開始することができません。

すぐに営業を始めたい時は事務所を用意する前に宅建士と宅建免許を取得しておきましょう。

もう一つ覚えておきたいのは、賃貸契約を行う場合、事務所として使用できるかどうか確かめることです。賃貸契約できる物件の中には事務所として使用できないケースがあるため、事前にオーナーに確認する必要性があるでしょう。自宅を事務所として使用こともできるので、初期費用を抑えたい時におすすめです。

 

●会社を設立する

続いて会社を設立することになりますが、個人事業主ではなく法人として設立するのがおすすめです。法人の方が社会的な信用が得やすくなり、税金面でも優遇されます。今後ビジネスとして成長させるためにも、法人で設立しましょう。法人設立の手続きは様々な書類を用意しなければならないので、自信がない時は司法書士に依頼して手続きを代行してもらうのがおすすめです。

もしも法人ではなく個人事業主として開業するのであれば、事務所がある住所を管轄している税務署に開業届や青色申告承認申請書を提出しましょう。自宅を会社の所在地に使用する場合、事務所としての独立性を持たせるhちう要請があるので、『不動産業としての専用出入口があること』『事務所スペースと自宅スペースが完全に分かれていること』の2つを満たす必要性があるので注意しましょう。

 

●宅地建物取引士の設置と宅建免許の申請

不動産業として営業を開始する場合、従業員が5人以上になる場合は宅建士の資格を取得している開業者の他にもう一人専任宅建士の資格を取得している人を設置しなければなりません。

また、この時点で宅建免許を取得していない場合は、すぐに宅建免許を取得しましょう。今後事業を拡大させていく場合は、人員を増やすと共に宅建士に関するルールを決めておく必要性があります。
 

●保証協会に加入する

最後に保証協会に加入しておきましょう。不動産業は必然的に金額が大きいサービスや商品を常に扱う以上、ちょっとのミスで大損害に発展するケースがあります。大損害を被るのは自分だけでなく、顧客にも与えてしまうことになりかねません。信用問題にもなる他、損害賠償を請求される事態になる可能性もあるでしょう。

そんな時に備えておきたいのが、保証協会への加入です。保証協会に加入しない場合、営業保証金として事前に法務局へ1000万円を供託することが義務付けられています。ただ、いきなり開業前に1000万円という大金を用意できるはずがないという人もいるので、保証協会に加入するのがおすすめです。

保証協会に加入して弁済業務保証金分担金である60万円を保証協会に預けることで営業保証金の1000万円が免除されます。初期費用を抑えるためにも、保証協会に加入しておきましょう。
 


不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する

 

不動産の開業を行うメリット

独立して不動産を開業するメリットは様々です。独立するということは以前よりももっと収入が得られる可能性がありますし、今まで培ってきた不動産業の経験や知識を活かして自分の事務所を構えたいという人もいるでしょう。

様々な知識や経験を積んできたなら、独立する選択肢が浮かんでくるのではないでしょうか。それでは、独立して不動産を開業するメリットについてご説明しましょう。

 

●独立しやすい

不動産業は基本的に宅建士の資格を取得して事務所を用意し、宅建免許を申請・取得して会社を設立するだけの簡単な手順でいいので、他の業種と比べると大変開業しやすいです。

複雑な手順を踏まなくていいのは営業開始までのスパンを短くするため、有用なメリットだと言えます。

 

●開業資金が少ない

不動産業は基本的に他の業種と比べて用意する開業資金が少なくていいので、少ない予算でも開業することができます。このことから思い立った時に新規参入ができるため、独立しやすいのが大きなメリットです。


 

●低リスク

不動産業は基本的に商品を大量に発注して販売するような業種ではないため、在庫を抱える心配がありません。他の業種の場合、商品を大量に発注したはいいものの、思った以上に売れ行きが伸びなくて在庫の山を抱える可能性があります。

しかし、不動産業なら在庫を抱える心配がないので、在庫処分などのリスクを負うことがありません。こういった低リスクで事業が始められるのは大きなメリットです。
 

不動産の開業を行うデメリット

独立して不動産を開業するメリットは大変魅力的ではありますが、デメリットもあります。メリットだけでなくデメリットがあることも理解しておかないと、後で大変なことになるかもしれません。

それでは、独立して不動産を開業するデメリットについてご説明しましょう。

 

●黒字でも安心できない

不動産業は基本的に金額が大きいサービスや商品を提供する以上、高収入が期待できます。しかし、それは逆に黒字であっても倒産する可能性が付いて回るということでもあります。

金額が大きいということは資金繰りに失敗した時に一気に倒産するリスクが高まるため、黒字だからといって油断していると足元をすくわれてしまうでしょう。取り扱う金額が大きいことに慣れていかないと、会社を維持することができずに事業が失敗してしまう可能性があるので、資金繰りには十分に注意する必要性があります。


 

まとめ

独立して不動産を開業するメリットやデメリットは多くあります。基本的に在庫を抱えることなく開業資金も少なめで低リスクの独立ができますが、取り扱う金額が大きいことから資金繰りに注意しないと開業したばかりなのに倒産する事態になりかねません。

独立して不動産を開業する場合は、保証協会に加入しつつ資金繰り計画を入念に練りましょう。


不動産業界特化型転職エージェント『リアルエステートWORKS』に登録する


併せて読みたい
不動産業界は独立する人が多い?1年間で約1万社増える不動産業界はなぜ独立する人が多いのか
宅建を持っていると転職に有利?宅建の4つのメリットをご紹介!