ウォンテッドリー株式会社はコロナ禍の転職と副業に関する調査を実施し、結果を発表した。働き手の転職や副業に関する意識をコロナ禍前と比較し、現在の傾向を見るものとなっている。詳しい結果は以下の通りである。
 

転職で重視する項目はコロナショック前後ともにやりがいがTOP。自己成長性が2位に浮上



コロナ禍で転職を考える人にその理由を聞くと、「スキル」(38%)や「働き方」(35%)に関する意識の変化という点が多く挙げられた。「コロナによる会社の業績不安」(10%)も挙げられたが、「給与に関する意識の変化」と回答した人は僅か6%にとどまった。



回答者に直近の転職において重視したことを3つまで回答してもらったところ、2020年3月以前のコロナ前と2020年4月以降のコロナ禍とともに、「仕事内容のやりがい」を重視した人が多いという結果となった。一方でコロナ禍になり「自己成長性」を重視すると回答した人の割合が48%から59%に上がり、「給与水準」と回答した人の割合は53%から48%に下がった。

特に回答者からは、コロナ禍の影響を受け自己成長のための勉強に当てる時間が増えたり、自身の仕事を見直す機会ができたりと、コロナ禍が自己成長性を重視した転職を心がけるきっかけになったという声が上がった。



転職理由は年収によっても異なるようで、「仕事内容のやりがい」は比較的年収に関係なく重視されているようだが、「給与水準」は年収の高い人から特に意識され、一方で「福利厚生」は年収の低い人がより多く転職理由として挙げているようだ。
 

副業を「やりたくない」と回答した人は3%のみ。幅広い年齢層で関心が高まる



コロナ禍の働き手に副業の意欲についても聞いたところ、「現在行っている」と回答した人はコロナ禍の34%に比べ3ポイント増加し37%に、「やりたくない」と回答した人は3%にとどまった。



年齢別に副業の意欲をみても、20歳から39歳までいずれの年齢層も関心が高く、「現在行っている」と回答した人の割合が最も多かったのは35~39歳で42%となった。

職種別に見ると、編集、デザイナー、マーケティングなどの職種で副業を「現在行っている」と回答した人の割合が多いという結果になった。



転職で重視する項目としては「仕事内容のやりがい」た最も多かったのに対し、副業では「自己成長性」(28%)を重視する人が最も多いことがわかる。これはあくまでも副業は本業のクオリティを上げるため学びの機会・視野を広げる機会としているから、などという声が上がっている。

働き方がさらに多様になる中コロナ禍で自身の仕事について見直し、転職にチャレンジしたり、副業を始めてみたりするのも、選択肢の一つとして多くの働き手に受け入れられているのかもしれない。

■調査概要
・調査期間:2021年9月28日〜10月4日
・調査対応:ビジネスSNS「Wantedly」ユーザー
・調査人数:495名

参照:PRtime