株式会社アイデムは、総合求人サイト『イーアイデム』を通じて仕事探しに関する調査を実施した。新型コロナウイルス感染症が転職に与えた影響や、転職後の不安について質問され、新たな職場に対し93.7%の人が何らかの不安を持っていることが明らかになった。詳しい結果は以下の通りである。
 

新型コロナウイルス感染症の影響で仕事を探している人が39.9%


同社の求人サイトで求人に応募した人に、仕事探しをしている理由が新型コロナウイルス感染症の影響に関連しているかを聞いたところ、全体の39.9%が「はい」と答えた。2021年5月以降は4割前後を推移し続けている。

応募された求人の雇用形態別にも結果が出されたが、基本的にはどの雇用形態でも4割前後の人が新型コロナウイルス感染症の影響を受けたと回答した。

またコロナ禍で仕事を選ぶ条件が変化したかも質問され、36.0%の人が「何らかの条件を変更した」と回答した。

具体的な変更した条件としては、活動量(10.1%)、勤務環境(9.9%)、希望する仕事内容・職種(9.5%)、希望する雇用形態(9.3%)と回答した人が多かった。自由記述によると前の職場で感じていた不安や不満を払拭できる職場を求める人が多く、賃金が下がってでも、感染拡大に影響されにくい安定した職場、及び社会保険などの福利厚生が充実している職場を探す人もいたようだ。
 

新しい職場で働くにあたり不安なことは「人間関係」「スキル」「説明とのギャップ」など


続いて、転職し新しい職場で働くにあたり不安に感じることがあるか聞いたところ、「不安は全くない」と回答した人は全体の6.9%にとどまり、ほとんどの人は何らかの不安があることがわかった。

特に多くあげられた不安は「職場の人間関係は円満か」(58.6%)、「自分のスキルが十分か、仕事をこなしていけるか」(46.1%)、事前情報(応募条件や事前説明)の通りに働けるのか(30.6%)、企業風土や雰囲気に馴染めるか(29.7%)などである。

また性別による違いに注目すると「体力が持つか」という不安は男性の方が多く、「人間関係」「スキル」「研修期間や質問のしやすさ」は女性の方が不安に感じるようだ。
 

早期離職防止!不安を払拭するため職場にできることは?


同調査では、入社前の不安を払拭するために勤め先に求めることは何か、ということも質問された。不安払拭は新入社員のためだけでなく、企業側にとっても早期離職防止や定着のために大切になってくる。

企業が改善できる点として最も多くの人があげたのは、「当面のスケジュールを早い段階で教えてほしい」(42.4%)である。これは入社前の心構えのためだけではなく、入社前と入社後のギャップを埋めるためにも大事な点である。

また「研修期間をきちんと設けてほしい」(39.6%)、「出来なくても待ってほしい」(31.7%)という点も多く上がり、職務を覚え身につける目標や期間、最終的なゴールを共有することが大事なようだ。

他にも「勤務中は積極的に声をかけてほしい」「新規入職者が来ることを既存スタッフに事前に周知してほしい」「教育係や相談係をつけてほしい」などの声も、回答者全体の4分の1から支持された。

これらの中には少しの時間と工夫で簡単に取り入れられる多くものもあるため、企業と社員の双方が働きやすい環境を目指すためにも、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。

■調査概要
・調査対象:総合求人サイト『イーアイデム』の会員で、2021年9月1日~9月30日の期間に『イーアイデム』から求人に応募した人
・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2021年9月2日~10月5日
・有効回答:464名

参照:PRtimes