同社は上記の「組織への帰属要因となる4因子(目標・活動・人材・条件)」を16領域・全64項目に分類し、新入社員の入社前の期待度と満足度を測定している。調査結果の概要は以下のとおりである。
新入社員の満足度と期待度は概ね一致
同調査は新入社員の会社への期待度と満足度の相関性を上のグラフにまとめた。期待度と満足度は概ね一致しているということがわかる。
特に、開放的風土、成長実感、貢献実感の三点は期待度と満足度が共に高く、新入社員が開放的風土の中で自己の成長や貢献を重視しているということがわかった。
一方で「企業認知」 「財務基盤」「企業理念」「経営戦略」「社会的意義」「人材・有能性」などは期待度と満足度ともに低く、企業に不安を感じている人も多くいるようだ。
やりがいや柔軟性
期待度と満足度の乖離に着目すると、手当や休暇、職場環境や雇用形態など、環境面での不満が多く見られた。特にコロナ禍でリモートワークが広まる中、企業の柔軟な対応が必要となるようだ。また、やりがいや充実度も重視されていることがわかるため、やりがいを維持するとともに多様な働き方が認められる社風が求められているのかもしれない。
求められる従業員のエンゲージメント向上
同調査は、リモートワーク環境の整備と、それに伴う柔軟性や社員との接点強化が大事だとまとめている。特にコロナ禍でコミュニケーションを取るのが難しくなっている中、企業の仕組みや理念が社員に伝わりにくいのも現状かもしれない。また経済報酬だけでなく感情報酬も必要とされていて、社員のやりがいや貢献実感を高めることが大事とされている。
■「働き方の多様化、就職活動のオンライン化による新入社員意識の変化」に関する調査概要
・調査対象:株式会社リンクアンドモチベーションが提供する新入社員研修に参加した2021年度の新入社員の任意回答者644名
・調査期間:2021年3月~5月
参照:PRtimes